「医療を通して社会に貢献したい」という思いに気づき、ありのままでいられるように

卒業生:岩佐 真弓さん(医師)

家族や仕事に影響の出にくい早朝クラスでコーチング講座を受講された岩佐真弓さん。毎週1時間のコーチング講座をペースメーカーにし、大変な時期を乗り越えられました。セッション100回を目標に積極的に相互セッションを行い、卒業後3ヶ月で達成されました。コーチングを学んだことで、眼科医としての仕事にもいい変化があったそうです。「医療を通して社会に貢献したい」という思いを言語化し、患者さんや周りの方へ真摯に向き合う真弓さんにお話をお聞きしました。

週1時間の早朝クラスだから、コーチングを学ぶ時間を作れた

——コーチングプレイスの入学前にも、コーチングを学んでらっしゃったのでしょうか?

6年前に家と勤務先の病院を往復する生活をしていて、「もっといろんな人と話したい」と思っていました。世界を広げたくて、副業も探しました。コーチングを学んでいる人が多いことに気づいて調べ始めたのですが、当時コーチングの知識は全くなく、他社のコーチング講座を受けてみました。その講座では、コーチングの考え方をテキスト中心に学びましたが、「コーチングが理解できた」という感覚はあまり得られませんでした。卒業後も、コーチングに関する活動はしないままでした。

3年前に別の友人がFacebookに「朝5:30のコーチング講座を半年で卒業しました!」と投稿していたのを読んで、「この時間なら私も学べる!」と思って、翌週からのコーチング講座に勢いで入りました(笑)。

——その講座がコーチングプレイスだったんですね。

3年前は子どもが小学校低学年で、朝5:30のクラスだから受講できました。週1回1時間の長さも良くて、それより長いと子どもが起きてしまうので難しかったです。家族や仕事に影響のない時間に学べることから、スクールはコーチングプレイス一択でした。

——コーチングをまた学ぼうと思われた背景には、どのような目的がありましたか?

小さい頃から人付き合いに苦手意識があって、コミュニケーションがうまくなりたかったです。

夫婦関係に悩んでいた時期だったため、効果のありそうな学びをいろいろ試していました。カウンセリングやアンガーマネジメント、心理学の選択理論などです。そんな中で、コーチングの技術を身に付けるために、学び直すことにしました。

コーチングについては、SNSに「子育てに良かった、家族関係が良くなった」と発信している人が何人かいたので、「うちにも良いかも」という気持ちでした。

半年間のコーチング講座が生活のペースメーカーに

——コーチング講座はどんな風に活用されていましたか?

コーチング講座を受講していた半年間は、変化の大きな時期でした。

大変な日々の中で、毎週1時間のコーチング講座がペースメーカーになっていました。講座にはグループコーチングのような側面がありましたし、グループメッセージでも活発にやり取りをしていました。悩みを一緒に考えてくれて、受け止めてくれる存在でした。

コーチング講座を卒業する頃に夫との別居が決まり、その決断までは大変でしたが、乗り越えられてありがたかったです。

積極的なコミュニティの活用で、セッション100回を達成

——卒業後、3ヶ月でセッション100回を達成されたと伺いました。

「コーチングセッション100回」を目標に、ほぼ毎日セッション練習をしていました。

コーチングプレイスのコミュニティでの相互セッション募集も積極的にしていました。相互セッションではコーチ役とクライアント役のどちらもするため、たくさんセッションを提供すると同時に、たくさん話を聴いてもらって、エネルギーを得ていました。

今振り返ると、毎日セッションに集中して取り組んでいた日々は特別な時間でしたね。

——コーチングを提供する回数も受ける回数も多かったと思うのですが、どんな良いことがありましたか?

ピンチに強くなったように思います。子どもがSOSを発信していた時に気づくことができましたし、子どものために環境を変えるという選択をさっと実行できました。

「どう行動に移そう?」という風に具体的に考えられたのは、信頼できるコーチ仲間がいたおかげです。いっぱい相談していました。

——コーチング講座の卒業後、応用講座のマーケティング講座を学ばれていますが、プロコーチになることを目指していたのでしょうか?

マーケティング講座を受けた際には、「プロコーチとしてセッションを提供するにはどうしたらいいか?」というテーマがありました。でも、マーケティング講座の中で「本当にやりたいこと、提供したいものは何か」を突き詰めて行った時に、「医療を通して社会に貢献したい」という思いにたどり着きました。

パート医師をしていましたが、眼科医の仕事のボリュームを増やすことにしたのは、そうした納得感があってのことでした。コーチングプレイスのマーケティング講座だったからこそ、そこまで掘り下げて自分と向き合えました。

辛口のフィードバックが気にならなくなるなど、眼科医の仕事にも変化が

——コーチングを学んだことは、眼科医の仕事にも活かされていますか?

仕事中にコーチングっぽい質問をすることはあります。例えば、目薬を処方した後、1回も使用せずに再来院した患者さんがいたんです。「目薬の副作用が怖かったんでしょうか?」と聞いたら、「怖いんじゃなくて、忙しかったんです」と返答がありました。そこで会話を終わらせずに、どんな忙しさだったのかをフラットに聞いたところ、「一度開封したら、次の受診まで薬の期限が持たないかもしれない」という不安があったことがわかりました。薬の期限が不安だとわかったので、薬の本数を増やすことで安心して使ってもらえました。

そうした「不安を言えるような環境・場を作ること」「本当はどんな不安があったのか、患者さん自身に気づいてもらうこと」ができるようになったのは、セッションを通じて体感をしてきたことが大きいです。

とは言え、いつでも機能するわけではないですし、対話のスキルの修得には一生かかると思います。それこそ、天国にいってもやり続ける感じです(笑)。

——天国でも学びは続くんですね!その他に変化はありましたか?

去年の秋頃から感覚が変わったんですが、それまでは辛口のフィードバックやクレームに対して「怖い」という感情がありました。それが、気にならなく、恐れなくなったんです。

それまでは、「できていない」と言われないよう、必死に自分を守ってきたのですが、ありのままでいられるようになりました。

——ありのまま、自然体でいられたんですね。

以前は「どうやったら生きていけるだろう?」というくらい、生きていることに精一杯でした。「もっとしあわせになりたい」とかも思えませんでした。

ようやく夢を言語化することができて、「自分自身がポジティブに元気にいられると、giveすることが考えられて、社会にしあわせを還元できる」…というものです。

そういった自分が社会にどう貢献するかを本気で考えたら、辛口のフィードバックを受け入れないといけないし、気に悩む必要はないんだ、と気付けました。ここまで考えられて、今のステージまでこれたのは、みなさんのおかげです。

迷い方が上手になりたい方、先に進む力のある中で悩めるように

——コーチングプレイスのコミュニティは、真弓さんにとってどのような存在でしょうか?

卒業した頃はセッション募集を集中して行っていました。セッション回数の累計は300回になります。マーケティング講座を受けて、プロコーチを目指さなくなってからは、つかず離れずの距離感です(笑)。

友だちがたくさんできた事がありがたいです。初詣イベントを企画して、みんなで参拝した年もあります。クラシック音楽のイベントや医療従事者のイベントなども開催しました。

——最後に、コーチングプレイスの受講を迷われている方へ、メッセージをお願いいたします。

迷い方が上手になりたい方は、ぜひ受けてみてほしいです。

コーチングプレイスで学んで、いい悩み方ができるようになりました。先に進む力、推進力のある中で悩むような感じです。もし同じところでぐるぐる悩んでしまうとしても、「今はぐるぐる悩む期間にしよう」と決めてしまうと、悩んでいる状態への不安は手放すことができます。

Photo:真弓さんご提供
Interview/Writing:加藤優花

岩佐真弓さんプロフィール

2008年、某国立大学医学部医学科を卒業し、臨床初期研修を経て眼科の世界へ。眼科専門医、医学博士取得。眼科医として10年以上働く。患者さんを笑顔にすることをモットーに診療を行う。コミュニケーションを学び始め、2021年コーチングプレイス認定コーチとなる。「どっかのめいしゃシリーズ」として、Kindle出版を行う。

Kindle本「どっかのめいしゃシリーズ」
「学校で視力が下がっていると言われたら読む本」
「老眼1年生: 近くが見えにくくなったら読む本」